またニュースの話です。
サバ州の東海岸地域は、去年の2,3月にもフィリピンから侵入した「スールー王国軍」を名乗る軍事組織による紛争があった地域なのですが、マレーシア軍が大々的に戦闘を行い最初に侵入した部隊を壊滅させました。
この紛争の背景は複雑なのでここでは省略しますが、この事件のためマレーシアの警察・軍はサバ州東部を守ろうとESSCOMという組織を設立したのですが、その後も最初のものほどではないですが色々と問題が続いています。
その一つが去年の後半から続く誘拐事件。
簡単にまとめると、以下のようになっています。
・2000年に2件の誘拐事件
・2010年に1件の誘拐事件
・2012年11月に1件の誘拐事件、1人死亡
・2013年8月に1件の誘拐事件、すぐに人質解放
・2013年11月にセンポルナ近くのポムポム島で台湾人夫婦が襲撃され、夫が撃たれて死亡、妻は36日後に解放
・2014年4月に観光客の中国人女性とフィリピン人の従業員がセンポルナ近くの島で誘拐される。最近二人とも解放。うちフィリピン人女性が身代金は二百万リンギット(約6千万円)だったと語る(誰が払ったかは不明)。
・2014年5月に魚の養殖場の中国人マネージャーが誘拐される。現在も行方不明。
そして、ついおととい、16日のこと。
5月の事件と同様に、養殖場に住んでいた中国人の家族のうち、夫が2名の覆面をし武装した男たちに誘拐され、妻と子供は無事だったそうです。また従業員のフィリピン人男性も誘拐。
ニュースの詳細
ほとんどがサバ州の西岸、しかもかなり南側で起こっているので、コタキナバルはいまのところ安全面で不安はありませんが、同じ州で事件が起こっているのでちょっと嫌ですね。
この誘拐を行っているのはアブサヤフというフィリピンのイスラム主義ゲリラ組織で、動機は身代金による活動資金の獲得のようです。
とはいえ背景にはマレーシアとフィリピンの経済格差、フィリピン国内の宗教事情など色々ありそうですが・・
ESSCOMもボートを買ったりヘリコプターを導入したりいろいろしているようですが、スピードボートで1時間もかからないフィリピン領の島からやってきて、海際で仕事してる人を狙われてはなかなか未然に防ぐのは難しそうです。
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