それではキナバル山登山その2、ラバンラタ山荘から頂上を目指します!
前日は8時ぐらいには寝たものの、結構遅くまでバタバタ騒いでる人も多く、おまけにトイレ・シャワーの目の前の部屋だったので耳栓を用意していったもののあまり眠れず。
大体の場合眠れないみたいなのであまり気にしないでいましたが、結局数時間は眠れたみたいでした。
午前1時に起き、準備をして2時に待ち合わせした食堂に行きます。
食堂ではすでにパン、焼きそばなどの軽食があり、結構みんなよく食べます。
しかし自分は・・割れるように頭が痛い!
もしかしてこれは・・高山病というやつ?
ということで全くご飯は食べられず、頭の痛みと吐き気で死にそうです。
この時点で、いや~これはもしかしたら登頂無理なんじゃないだろうか、という考えが頭をよぎります。
昨日は約2000メートルから3300メートルまで1300メートル上昇。でも今日はさらに800メートル近く登ります。うーんきつい。荷物を山小屋においていけるので、身軽ではありますが。
ここで、一緒に登っていたTさんから、高山病に効くこともある、という薬をもらいます。ダイアモックス。
本来は緑内障の薬で、効く仕組みは呼吸中枢を調節して・・とかだったと思いますが、とりあえずなんでもいいから飲んでみます。
そしたら、2時半の登山出発時は死にそうだったのですが、登るにつれどんどん元気になりました。
恐るべしダイアモックスの効き目。
これはかなり人によって効き目に差があるようです。
私の場合は高山病になってしまったけど、薬も効く、というありがたいようなありがたくないような状態でした。
いずれにせよTさんには感謝してもしきれません。
ということで、ガイドさんと出発。2時半に待ち合わせたけど3時ごろ笑顔で登場。そんなことだろうと思った。
2時半に出発するパーティーが一番多いので、その頃とても渋滞します。
なのである程度足に自信があれば、ちょっとずらしたほうがいいかも。
あまり早く行くと、逆に頂上でご来光を見るために凍えながら待ってないといけません。
これも結構きついです。
みんなヘッドライトをつけて数珠つなぎ状態 |
まずは昨日と同じような、階段状の登山道を登った後、いよいよ本格的に岩肌にとりつきます。といってもロープがついてるし、みんな同じように歩いてるので安心です。
岩登りの技術などは必要ないです。
逆にロッククライミングしたい人はそういうルートもいっぱいあるので、楽しめます。ややガイド代が高くなるみたいですが。
しばらくすると最後のチェックポイント、サヤサヤ小屋に到着。
ふと見回すと、闇の中多くの人がそのへんに転がっています。
ここからよく絵葉書などにある、岩肌の上をひたすら歩く、ゆるい登りに入ります。
ロープが地面に這わせてあり、道しるべになります。
ガイドさんも一緒に登っている二人もはぐれしまいましたが道はわかりやすいので大丈夫です。
このへんで空を見上げると、星空がすごくきれいに見えます。流れ星をあんなにきれいに見たのは初めてでした。
息が苦しい、あと脚も疲れすぎ、ということで全くペースがあがりません。
あと上を見ても周りを見ても一面真っ暗な中に浮かび上がる岩・岩・岩・・SFの世界のようです。
その中をちかちかとヘッドランプの明かりが前後に灯ります。
すると上を見上げると、何かの看板らしきものが!そしてその近くには人の姿が!
「頂上だ!」と思いかなりペースを上げて歩きます。
しかし近づいてみると・・そのバックにはさらに大きな頂が。
単なる中継点でした。ここは後でイモトがイッテQの中で、ご来光を迎えた地点(でご来光を見られなかった)でした。そこにいた人たちはみんなただ休んでただけです。
でもなんだか人工物の近くで休みたいという気持ちはわかります。単なる看板ですが。
ということで気を取り直して歩き出します。
すると、はっきりとLow's Peakが姿を現しだしました。
ん?姿が見えるということは・・
右側を見ると、もうすでに空が白くなり始めています。
時刻は午前5時10分。
かなり明るくなってきました |
たしか、5時半ぐらいにはご来光と言われていたので、結構焦ります。
まあ別にどこで見てもいいんですが、なんとなくぎりぎりで逃すとさみしいですよね。
ということでがんばって登り続けます。最後の道は大きな岩がごろごろしているので、その間をよじ登るような感じです。
そして、ヘッドライトの明かりが増え、人の声が聞こえ・・
ついに頂上に到達!4095メートルに達しました!
頂上と言ってもまったく平らではなく、岩の重なり合いみたいなスペースなので、みんなそのへんに腰かけてます。
一番早い人はもう4時過ぎから座ってるそうです。うう、、寒そう。自信がある人はあんまり早く登りはじめない方がいいです。
そして徐々に東の空が明るくなり始め、太陽が見えてきます。
この日はやや雲がかっていましたが、それでも太陽の光が雲に反射して、言葉では言い尽くせないくらい美しかったです。
頂上の看板、この後ろが撮影で激混みに |
みんなでじっと日の出を眺めます |
星もきれいでした |
下からLow's peak |
ゴリラっぽい顔をしたピーク |
帰りはなだらか |
ということでピークまで無事に達し、ご来光も見ることができました。
この後は写真を撮りつつラバンラタまで下り、一時休憩。
ちゃんと朝ご飯を食べた後、みんなで下まで一気に下ります。
私は5年前ぐらいに左足を骨折していて、それ以降どうも左ひざが痛むため下山のペースは遅かったのですが、それでも午後2時半ぐらいまでには公園本部までたどり着きました。
公園本部で登頂証明書をもらい、着替えて帰ります。すでに暑いです!
そして一番の心配でもあったコタキナバルまでの運転もなんとか無事に終了し、家に到着。
次の日に階段を一段も降りられないぐらい筋肉痛になったのは言うまでもありません。
ほんとに大変でしたがそれだけの価値はある登山でした。この間ずっとこどもを見ていてくれた奥さんに感謝!です。
キナバル山はランニングで10キロぐらい走れる体力があれば登れると思います。そんなに大変ではないので、ぜひ体験してみてください!
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